お客様事例
更新:2026-07-29 12:00
人事制度設計

業界・業種
専門・技術サービス業 ※社名非公開
社員規模
500名
実施期間
約5カ月
提供サービス
人事制度設計
クライアント企業は、高度な専門知識を必要とするB2B向けのビジネス支援サービスを展開する企業です。社内の専門スタッフに加え、大規模な外部ネットワークを有しており、プロジェクトごとにマネージャーやチームリーダーを編成するマトリクス型組織の体制で事業を運営しています。
同社では過去にも当社が人事制度設計を支援しておりましたが、事業環境や市場変化へ対応するためのマネジメント改革を進める中で、新たな課題が浮き彫りになってきました。
具体的には、一度管理職に就くと解任や降格が行われない運用となっていたため、社員の高齢化に伴って管理職の人数が増加し、若手マネジメント層の抜擢や管理職候補者の選抜にブレーキがかかっていました。さらに、高度な専門性を必要とする事業であるにもかかわらず、その専門性の高さや、専門性を生かして創出した成果が処遇に正しく反映されていないという課題を抱えていました。
まずはクライアントが希望する改定によって、人事制度全体にどのような影響が生じるかを精査し、複数のソリューションを提示しました。
ディスカッションを重ねた結果、5年後の全面的な「職務型人事制度」への移行を見据えた上で、現段階からクリティカルな問題を解決するアプローチをとることに決定しました。
具体的には、「管理職層の流動性を高める仕組み」と、「管理職以外の道でも専門人材としてキャリアを描ける仕組み」の二軸を両立させる部分的な改定を基本方針として定めました。
管理職のポジションを「最長3年の任期制」と定義しました。任期満了時には、本人の適性・志向・スキルを総合的に評価した上で、「管理職への再任用」または「他職群への転籍」を判定する合理的なフローを新たに策定しました。
従来の「一般職」「管理職」「専門職」という区分を見直し、非管理職層の職群統合を行いつつ、管理職と専門職の間に新たに「特任職(専任職群)」を設置しました。 役職任期を終えた元管理職は、一旦この期間が限定された特任職へ移行し、専門性の確認期間を経ます。そこで高い専門性が認められれば「専門職」へ転換し、認められない場合は「一般職」へと降格する仕組みを導入。管理職を外れた後もキャリアを選択できる仕組みを提示しました。
外部労働市場の動向を参考にベースアップ率の情報提供を行い、給与水準や給与テーブルの改定を実施しました。同時に、賞与における変動報酬部分の比率を高め、現行制度よりもメリハリのある適正な処遇が可能な仕組みへと改定しました。 また、評価制度については現行の体系を維持しつつ、非管理職層の職群統合に合わせて各職群・職種別の評価項目を一部改定し、評価項目数の変更に伴う評価ロジックの微修正を行いました。
新制度の設計後、社員説明会の資料作成まで含めて約5カ月という短期間でプロジェクトを完遂しました。 「役職任期制」と「専任職群(特任職)」という二軸を組み合わせたことで、滞留していた管理職ポストに流動性が生まれ、若手人材をマネジメント層へ抜擢しやすい環境が整いました。
同時に、任期を終えた元管理職に対しても「専門性を磨き直す」というキャリアの再設計を促すことができ、社員の離職率低下と組織全体の生産性向上を実現しました。市場変化に対応できる、機動力と高い専門性を兼ね備えた組織への変革を後押しした事例です。
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